雨の声、ココロに沁みる。
梅雨時の晴れ間が数日続いた――ある朝。
いつもは鬱陶しいと思っていたはずの雨が、なぜか恋しくなった。
雨色の花が見たくなって、雨の声を感じたくて、柳谷観音揚谷寺へ。
着いた途端拡がる、雨粒を想起させる艶やかなあじさい畑。そして、奥に進むと「心琴窟」と名付けられた水琴窟がひっそりと佇む。
水琴窟は、地中に大きな陶器製の甕(かめ)が埋められていて、中にためられた水のたまりに水滴が落ち、その反響音を聞くという、江戸時代から伝わる伝統技法。
その音を耳だけでなく五感で聞く。心で聴く。雨の声はココロに効く。沁みるな。
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